不動産の『登記』について
本日は3級FP技能検定の『不動産登記』についてです。
普段の生活では登記簿謄本を見たりすることはほぼないと思います。
従って少し馴染みが薄い分、用語が頭に残りにくいかもしれません。
対象物件への権利が主張できる!
不動産登記をする最大にして唯一の理由といっても過言ではないかもしれません。
あくまでFP3級レベルでのお話です。
それでは順を追って不動産登記についてみていきます。
私たちに不動産登記簿が必要な時
”マチキン”から金を借りるときです。
冗談です。
「なにわ金融道」なんかで担保にする物件の登記簿を調べるシーンがあります。
あれは後述する登記簿の構成の権利部を精査するためですね。
ちょっと古いネタでした。
おそらく普通に生活している分には不動産登記という言葉は聞くけど、登記簿を見るとかいう事態には遭遇しないでしょう。
私は一度だけ会社の工場増築の際に、建物の用地候補の所有者を調べるために法務局へ行き登記簿に触れたことがあります。
あくまで一般生活外の話ですね。
不動産登記の持つ効力
登記所、つまり法務局にて行うわけですが、それを聞くと強い効力を持ったものではないかと思いますよね。
ですが、不動産を登記することで得られる効力は以下の”対抗力”のみです。
対抗力
簡単に言えば、「この物件の所有者は私です!」と第三者に対して権利主張ができる、ということです。
例えばA不動産がBさんと土地の売買契約を結んで、BさんはA不動産に代金を支払いました。
同時にA不動産はCさんとも同じ土地の売買契約を結び、CさんはA不動産に代金を支払いました。
A不動産はCさんに土地の名義変更を行いました。つまり登記簿における、その土地の権利者はCさんになったわけです。
Bさんも売買契約を結び、代金を支払いましたが土地の所有権を主張できません。
対してCさんはBさんを含め他者に対して土地の所有権を主張できます。
これが対抗力です。
ちなみにA不動産の二重契約は法的にも認められているそうです。Bさんの支払代金は返還されるでしょうが。
登記簿の構成
登記簿は『表題部』と『権利部』の2つで構成されています。
さらに権利部は「甲区」「乙区」に分類されます。
不動産の外見表示『表題部』
記載される情報は土地であれば、所在や地番、地目、地積などで、建物であれば家屋番号や建物の種類、構造、床面積などです。
つまり見た目の情報が記載されているのが表題部ということになります。
不動産の内面表示『権利部』
その名の通り物件に対する”権利”に関するものです。
所有権の保存、移転、差し押さえなど”所有権に関する記載”がある「甲区」と、抵当権や先取特権、賃借権などの”所有権以外の権利に関する記載”がある「乙区」に分かれます。
仮登記
不動産の登記をするための要件が整わなかった場合には『仮登記』ができます。
仮登記は将来の本登記の順位を保全する性質があり、仮登記の順位がそのまま本登記の順位となります。
ただ仮登記に権利を主張できる対抗力はありません。
まとめ
生活に馴染みのあるようでない不動産の登記です。
要点は以下の3つです。
①不動産登記には対抗力があり、権利の主張ができる。
②登記簿は見た目の『表題部』と内面の『権利部』。
③権利部はさらに所有権の『甲区』とそれ以外の『乙区』に分かれる。
興味のある方はぜひ法務局へ行き、例えば自宅の登記簿などを請求してみてもいいかもしれません。
本日も勉強お疲れさまでした。
土地価格で押さえておくべき『2つの評価』
家を買ったことありますか?
人生で最も大きな買い物は多くの場合『住宅』でしょう。
宇宙からお金配る人たちはもっととてつもない買い物をしているでしょうが、一般人はやはり『住宅』だと思います。
住宅価格というの建物価格と土地価格の合計です。そもそも建物価格より土地価格の方が高額であることが多いはずです。
今回はそんな土地の価格について、です。
中でも土地価格の基本となる”公示価格”と税金の基本となる”固定資産税評価額”の2つを復習していきます。
1.土地取引価格の指標となる価格を公示価格という
2.実際に取引される価格は実勢価格という
3.固定資産税は固定資産税評価額×1.4%(標準税率)
4.固定資産税評価額は公示価格の70%
それでは一つずつ見ていきましょう。
土地価格の指標『公示価格』
土地価格の指標となる価格です。
公示価格の決定
公示価格の決定は国土交通省が毎年1月1日を基準日として行います。
公表されるのは3月下旬ごろで、今回は割愛する『相続税評価額』を除く土地の公的価格は基準日のおよそ2か月後に発表されると覚えておきましょう。
少し公示価格について深堀しておきます。
国土交通省の土地総合情報システムというHPから簡単に検索することができます。
ちなみに2021年12月15日現在の我が家から一番近い標準地の価格は51,800円/1㎡です。
東京都新宿区なんかで検索すると1㎡あたり100万円以上する土地もザラです。立って手を広げてぐるっとその場で回った区画が100万円です。
広告の販売価格と実勢価格
公示価格はあくまで土地の価格を算出するための指標にすぎません。
不動産の取引で実際に取引が行われた価格を”実勢価格”といいます。
実勢価格は”じっせいかかく”と読みます。
あくまで取引が成立した価格を実勢価格としますので、広告などに掲載されている価格とは異なります。
固定資産税評価額
固定資産税や不動産取得税といった税金の計算の基礎となる価格です。
不動産がある市町村が1月1日を基準日として決定し、3~4月に公表されます。
公示価格のように毎年ではなく3年に1回の評価替えを行います。
私たちが毎年支払っている固定資産税は、この固定資産税評価額を課税標準として税率1.4%を乗じて算出されます。
税率の1.4%はあくまで標準税率であり、税率は課税する市町村に委ねられています。
基準となる公示価格とは
公示価格を100%とすると固定資産税評価額はその70%となります。
上記の通り固定資産税評価額に税率を乗じたものが固定資産税であることと、固定資産税評価額が公示価格の70%であることから
自分の家のある土地の価値をおおまかに計算できますね。
まとめ
土地の価格には複数の評価方法があります。
中でも私たちの生活に関係しそうなのは『公示価格』と『固定資産税評価額』です。
公示価格は住宅を購入、または新築するのに土地を購入するとき、さらには所有の土地を売却するときに適正価格が判定できます。
そして住宅を自己所有していれば固定資産税が課税されます。
支払うべき固定資産税の税額を把握しておくために固定資産税評価額は必要です。
また所有する土地の評価額を知るために公示価格、固定資産税評価額が何を示しており、どのような関係性があるか知っておくと、適当な時期に適切な判断ができるようになります。
以上、土地の価格で押さえておくべき2つの評価でした。
本日もお疲れさまでした。
学習意欲に火とつける『親がすべき2つの事』
親なら願う人も多いはず。
勉強してほしい。
この願望って実は漠然としたものではなく、そう考える親の実体験に基づく人生の結論みたいなものです。
そして親自身もその言葉をかけられ、聞く耳を持たず育った後悔を我が子にはさせまいとする優しさから発せられています。
少なくとも我が家はそんな感じです。
ただ聞く耳持たなかった親同様、「勉強をしなさい」という至極あいまいな言葉をかけたところで思い通りに動く子供ではありません。
我が子にはしっかり学んでほしいと願う親がとるべき行動と与えられるものは何なのか。
一冊の本を参考に考えて、子供の成長に役立てていきたいと思います。
『「東大に入る子」が実践する勉強の真実』
著 木村達也
著者の木村達也さんは駿台予備学校英語科講師を経て西大和学園中学校・高等学校の英語科教諭、灘中学校・高等学校の英語科教諭・教科主任・学年主任を歴任された方で、元学校の先生です。
現在は英語教員を育てる取り組みや、Youtubeチャンネルの運営などもされて広く教育に携わっている方です。
勉強を「する」子供と「しない」子供
”勉強”ってなんですか?
まず頭に浮かぶのは学校で習う国語や算数などです。
では学校の勉強には興味を示さない子が、昆虫好きで虫について調べている、宇宙が好きで宇宙空間や星について調べている、スポーツなら野球やサッカーの練習を一生懸命にしている場合はどうですか?
こういった自分の興味を探求する活動も勉強であり、取り組んでいる子供たちは勉強を「する」子供だと言えます。
この主体的な気持ちのあるなしが「する子」と「しない子」を分ける要素になります。
「勉強する子」に親がしてあげられること
実は親が子供にしてあげられることは多くありません。
ただ、数少ない”してあげられること”を無視し、無駄に干渉をすることはむしろ悪影響を及ぼすこともあります。
親がしてあげられる最大効果の最低限のことを確実にしてあげてください。
子供と一緒に勉強してあげる
例えば子供が幼稚園や小学生であれば、一緒に机に向かって考えたり、アドバイスをしたりして短時間でも付き合ってあげることが大切です。
徐々にですが、親と一緒に勉強する時間が子供にとってうれしい、楽しい時間になっていきます。
努力する環境を作ってあげる
親ができることは「環境を作る」ことです。
・幼いうちにスマホやゲーム機を与える
・自宅に本がない
・リラックスして生活ができない
などの勉強をしたくてもできない環境要因を作り出すのも排除するのも親次第です。
「読む力」を育てる
勉強の土台は「読む」ことにあります。
受験など学校の勉強もそうですが、なにより社会に出たあとに読む力がないと苦労する場面が多いです。
そして読む力を鍛えるものは「読書」であり、子供に本を読む子になってほしいと思っている人は少なくないと思います。
ただ、本を読みなさいといって読むようになる子供はそうはいません。
我が家でも読書を進めますが、その時はしぶしぶ読み始めるものの、継続することはありません。なので、どのように工夫するか。
まず第一に自宅に本がある、もっといえば手の届くところに本があるという状況を作ることです。
リビングや子供の遊ぶ場所に本棚がないのであれば、本棚を購入するところから始めます。
本が手の届くところにある環境ができたら、次は親が本を読んでいる姿を見せることです。さらにその本を子供と共有するとなお良いとのことです。
つまり読む本の内容は子供の成長に合わせていくことも大切です。逆に子供が読んでいる本を親が読んでみるのもいいのではないでしょうか。
親が読書をする家庭の子供が必ず読書をするようになるというわけではありません。
しかし、読書をしない親の子供が読書をするようになるよりも可能性は高いと思います。
それはつまり読書ができる環境になっている、勉強ができる環境ができていることに間違いないと思います。
子供は親を見ている
著者がボランティアで行っている保護者向けの勉強会でのエピソードがあります。
参加者からの質問時間に「子供が勉強しません。いくら勉強しなさいといってもやらない。」と訴える親がいました。
木村先生は「勉強しなさいと言わない方が良い」ということを噛んで含めてはなし、そのあとに「あなたはどういう勉強をしておられるんですか?」とその親に問いかけました。
その親は呆気にとられた表情をして固まったそうで、木村先生はさらに「周囲の大人が勉強していないのに、子供が勉強すると思いますか?」と言いました。
するとその親は恥ずかしそうにうなずいたそうです。
「子供が勉強しない!」「言っても聞かない!」という親は私も含めたくさんいます。
そしてその中に普段から何か勉強している親は一体何人いるでしょうか。
私も思い返せば、テレビを見たりスマホをいじったりしながらも子供に対して「宿題したの?」とか「たまには読書したら?」なんて言います。
その時の私の姿を見て子供が行動を起こさないのは当然だなと、今反省しきりです。
親が作る「勉強できる環境」というものには当然ながら「親の行動」も含まれています。
親が子供にしてあげられる最大の仕事は、「努力している姿を見せる」ことでしょうか。
まとめ
勉強の解釈と勉強する子になる要因
勉強とは前述の通り、何も学校でならう教科だけではないと認識しておくことです。
遊びの中で興味を持って主体的に取り組んでいることやスポーツの練習もその中には含まれており、その原動力は「自分はこうなりたい」という気持ちです。
勉強してほしいと願う親であれば、興味の対象を一緒に探すため色んな体験をさせてあげたり、今夢中になっていることに親も興味を持ち、その時間を共有することが大切です。
勉強しなさいなどの一方的な押し付けは、子供のやる気を削ぐだけで何の効果もありません。
努力できる環境を作る
親は子供の変わりに受験することも就職活動することもできません。
親ができることは、子供が努力するための環境を作ることのみです。
例えば『読む力』を育てるためには、新聞を購読する、リビングなど長い時間を過ごす場所に本棚を設置して本を置くなど、『読む環境』を作る。
勉強させたいのであれば、スマホやゲーム機を遠ざける、そもそも買い与えない、リラックスした家庭環境を作る努力をするといったことです。
それに加えて、親自身が勉強や読書をする姿を見せる、子供がしている勉強に付き合ってその時間を共有するといった行動も環境要因の一つです。
また家庭環境において、家族間のコミュニケーションは大切な要素です。親子の壁がない、つまり円滑にコミュニケーションがとれている家庭のお子さんは成績がそれなりに良い傾向があると書かれています。
「会話ができる空間」を家庭内に作ることも子供の主体的な学習姿勢に繋がっているとのことです。
今回は書籍の内容を「子供が勉強するために親がしてあげられること」について内容を抜き出して紹介しました。
内容はほんの一部で、他にも超難関校の生徒の実情や、勉強についての実践方法、また先生自身の生徒とのエピソードが内容に沿って節の間に書かれています。
親の目線だけでなく、中高生くらいの年代にも学びが多い一冊になっていますので、ぜひその世代の子には読んでほしい本です。
本日もお疲れさまでした。
定期歯科検診へ。
12月も中ごろでもうすぐ年末です。
3か月ごとに年4回通っている歯のクリーニングがちょうどこの時期でした。
奇麗な歯で新年を迎えようとの思いを持って歯医者さんへ行ってきました。
今日は雑記帳ですらなく”日記帳”ですね。
歯のクリーニング
診療の項目で大別すると「予防歯科」になるそうです。
私が毎回受けているのはPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれるもので、歯科医や歯科衛生士が専用器具を用いて行うクリーニングです。
担当はいつも歯科衛生士さんですね。
歯周ポケットチェックと染色
初めに歯周ポケットの深さのチェックと汚れの染色をされました。
歯周ポケットの深さは特に異常なし。3mmを超えると黄色信号だそうです。前回は奥歯の部分が要注意でしたが、改善したか??
染色は汚れが赤紫色に染まります。
歯ブラシのあたりにくい部分などは結構濃く染まるので、自分の歯磨き方法のチェックにもなりますね。
クリーニング
染色後に歯磨きの指導を受けて、クリーニング開始です。
特殊な器具を使い、一本ずつ丁寧に磨いてくれます。
歯石除去が済んでから、歯の裏側を舌でなぞると、すごくツルツルして、また歯一本一本がくっきりわかるようになります。
クリーニングする理由
2年前に親不知が虫歯になりました。
かなりの進行で、痛みと顔の腫れがとても苦痛でした。
二度とこんな状況にはなるまいと、定期的には医者さんへ通うことを決意。
また治療の際に歯石除去などをお願いしたところ、その効果に結構感動しまして。
年齢を重ねて歯が悪くなり、満足に食事ができなくなることは避けたいと気を付けるようになりました。
価格について
保険適用の範囲内でクリーニングをしておりますので、私の場合は一回4,000円です。
年間16,000円ですね。
安くはないですが、これも将来の健康な歯のため。歯がなくなってから後悔しても遅いので投資しておく案件だと思っています。
ホワイトニングなど1段階上の方法も提案されましたが、保険適用外で費用がグンと上がりますので、そこはお断りしましたが。
ついでに検診
クリーニングのついでに虫歯もないかしっかりチェックしていただきました。
結果は異状なし。
費用は掛かりますが、自分の将来への投資の一つと捉えて、定期的に歯の検診にはいきましょう。
お疲れさまでした。
意外と知らない『確定申告』。
『確定申告』や『年末調整』、『源泉徴収』という言葉が今の時期から3月くらいまで耳にすることが増えます。
給料をもらって生活する人々には馴染みの薄い確定申告とは何なのか。
馴染みがあるけど、仕組みがよくわからない年末調整や源泉徴収とは何なのかを簡単に復習しておきます。
確定申告
『確定申告』とは、所得税を納税者自身で計算し、納付することを言います。
所得を計算した”申告書”を税務署へ提出することで、納付すべき所得税額を”確定”するので、『確定申告』ですね。
なお、所得を得ている個人のみではなく、法人も行いますし、消費税に関しても確定申告はあります。
申告期間
所得税は1月1日から12月31日の1年間に得た所得に課税されます。
よって確定申告の申告期間は所得を得た翌年の2月16日から3月15日までの約1か月間の間です。確定申告書の提出には以下の3つの方法があります。
①税務署へ直接持っていき提出
②郵送による提出
③インターネットでの提出(e-Tax)
もし青色申告者であればe-Taxで申告を行った場合、青色申告特別控除の金額が10万円多くなり、65万円の控除を受けることができます。
給与所得者でも必要な場合
サラリーマンなど給料をもらって生活をする給与所得者は確定申告に対してピンとこないかもしれません。
なぜなら所得税の清算は会社が代わりに行ってくれているからです。
ただ、給与所得者であっても確定申告が必要な場合があります。
①2,000万円を超える給料やボーナス等がある。
②給料や退職金以外に20万円を超える収入がある。
③2か所から給料をもらっている。
④住宅ローン控除の適用を受ける初年度である。
⑤雑損控除、医療費控除、寄付金控除を受ける。
⑥配当控除の適用を受ける。
上記の場合はたとえ会社員であっても確定申告をする必要があります。
つまり会社員といえど、確定申告について知っておく必要があるということですね。
準確定申告とは
確定申告をすべき人が申告を行う前に亡くなった場合の処置です。
納税者が死亡した場合、その遺族または相続人が死亡した人の代わりに確定申告を行わなければなりません。
これを『準確定申告』といいます。
申告期間は上記の期間ではなく、相続人が相続があったことを知った日の翌日から4か月以内と定められています。
源泉徴収
給与明細を見ると支給額に対して実際に手元に入る金額が少ない、つまり天引きされているお金があることに気付きます。
明細には所得税と書かれて天引きされていますが、所得税額が決まるのは12月31日以降のはずなのに、どうして引かれているのか。
源泉徴収所得税は支給されている金額から、「たぶんこれくらいの所得税額だよね」という見込みで徴収されています。
税額については国税庁のHPに早見表のようなものがありますので、そちらを参照です。社会保険料控除などを引いた金額と扶養親族の数によって、税額が記載されています。
年末調整
各月に源泉徴収した所得税を年末に会社が清算してくれる制度です。
所得税の納税を会社が代わりに行ってくれるため、我々のような給料をもらって生活している個人は確定申告の必要がありません(一定要件を除く)。
年末調整といえば還付金
「年末調整後に還付金があるから楽しみ!」
多くの人が経験し、楽しみにしている年末調整による還付金ですが、これは「源泉徴収された金額が本来の課税額より多かったのでお返ししますよ」というお金です。”還付”金ですから。
先に述べたように、源泉徴収により計算される所得税額に反映されているのは”社会保険料控除”や”扶養親族の人数”です。
年末調整の申請書などを会社へ提出するときに、「生命保険料控除証明書」などの書類も提出すると思います。
この時に初めて「生命保険料控除」などが行われるため、多くの場合、源泉徴収の所得税は多めに引かれていることになります。
この”徴収しすぎていた分”が例の還付金です。
追加徴収される場合も
年末調整では多くの場合還付金が出ますが、追加徴収の場合もあります。
例えば賞与が思った以上に多かった場合、期中に扶養親族が減少した場合などです。
「あなた足りなかったから追加でお金だしてね」というよりも、年末の給与から差し引くという形で徴収されることが多いようです。
まとめ
多くの人は給料をもらって生活をする”給与所得者”だと思いますので、そんなに馴染みのない制度の「確定申告」ですが、もしフリーランスへの転身や起業を考える人は押さえておくべき制度です。
また源泉徴収や年末調整も含めて、知っておくべき常識ではないかなと思います。納税者にも関わらず納税の方法や仕組みを知らないと、損をしていることにも気づかない恐れがあります。
もし「確定申告なんて縁がない」と思う方、”ふるさと納税”を通して確定申告を実際に行ってみるのもいい勉強になるかと思います。
ふるさと納税をして、確定申告をし、税額控除を受ける。そしてふるさと納税の返礼品もゲット<\span>。
確定申告を体験出来て返礼品が貰えて、税額控除も学べる。とても素晴らしい体験教材だと思いますね。
以上です。本日も勉強お疲れさまでした。
人生で必要なお金『三大必要資金』とは。
POINT
1.子供の教育資金の準備方法
2.住宅ローンの種類と特徴
3.老後資金の準備と給付
『子供の教育』、『住宅購入』、『老後生活』の3つは人生の中でも大きな資金が動くイベントです。
現代の多様な生き方において必ずしもとは言いませんが、あくまで一般的にこれらの資金は必須です。
「そんなことはわかっているけど貯蓄する余裕がないよ」という方、FP3級レベルでも対策について学ぶことができます。
人生の『三大必要資金』について復習します。
子供の教育資金
結婚して子供が欲しい。でも子供を育てるのはお金がかかる。子供一人当たり○○○万円なんていう話も耳にします。
教育資金の貯金なんてなかなかできない。
そこで貯金以外の教育費の準備方法がいくつかありますのでご紹介します。
こども保険(学資保険)
生命保険会社や損額保険会社が販売している保険で、現在は学資保険に様々な特約が付いていることが多いので「こども保険」と「学資保険」、どちらの名称でも中身が同じということがあり、線引きがあいまいになっているようですので、以下「学資保険」の名称で統一します。ポイントは以下の通り。
(1)貯蓄機能 ①満期時に満期保険金を受け取れる
②入学・進学時に祝い金が受け取れる
(2)保証機能 ①親が死亡した場合、以降満期まで保険料支払い免除
②支払い免除後も祝い金や満期保険料は受け取れる
③親の死亡後、保健期間終了まで年金が支払われる
保険の営業さんは主にこの2つの特徴を押してきますね。特に「銀行の定期預金などの利息より得ですよ」とか「しっかり貯蓄でき、必要な時期に祝い金が出ます。」、「万が一、親がお亡くなりになった場合の保証があります。」という具合に商品が進められますね。
教育ローン
大きく分けて公的ローンと民間ローンがあります。
公的ローンには「教育一般貸付」という国の教育ローンがあり、民間ローンは銀行や保険会社などが販売しています。民間ローンは公的ローンにくらべ、借入資金の限度額が大きく、用途の自由度もあり、家庭収入などの要件も比較的緩い設定になっていて借りやすい反面、公的ローンにくらべ金利は高めに設定されています。
教育一般貸し付けのポイントは以下の通り。
(1)融資限度額 ①学生1人につき最高350万円
②一定の場合*1には最高450万円まで
(3)返済期間 ①最長15年
(4)融資元 ①日本政策金融公庫
(5)注意点 ①世帯年収制限(子供の数による)がある
②入学金、授業料の他、定期代やPC購入にも使える
住宅取得資金
住宅ローンで借りれる限度額は物件購入価格の8割程度です。よって残りの2割を自己資金で用意する必要があります。
また、物件購入の際に発生する諸経費を物件価格の1割程度と見積もると合計3割相当の金額を貯蓄などでまかなう必要があります。
住宅購入の資金をつくるために税金面などで有利な「財形住宅貯蓄」というものがあります。
自己資金の準備方法
財形住宅貯蓄 ①給料から天引き
②財形年金貯蓄と合わせて元利合計550万円に達するまで非課税
※要件あり
③1人1契約
④勤労財産形成促進法上の勤労者で申し込み時点で55歳未満
⑤住宅の取得や増改築を目的とすること
※増改築の払い出しは要件あり
住宅取得の諸経費
①登記費用
②税金
(ⅰ)不動産取得税
(ⅱ)登録免許税
(ⅲ)印紙税
(ⅳ)消費税 …など
③引っ越し費用 …など
住宅購入時に知っておきたいのは店頭や広告に表示されている価格に1割ほど上乗せした資金を念頭に計画をすることです。
金額が大きい分、諸経費、とくに税金の金額はとても大きくなります。
老後資金
退職後や老後の生活において必要な資金です。
近年は老後2000万円不足問題や定年の延長、高齢者医療費負担増の問題など多くの関心を引くと同時に、不安視されることも多いです。
老後生活資金
老後の生活資金となるのは主に次の3つ。
1)退職金
2)年金
①老後国民年金
②老後厚生年金 …など
3)貯金
上記3つの主な資金と支出を見積り、不足するようであれば他の準備方法を考えておく必要があります。
1)退職後年金受給まで数年間アルバイトをする
2)就業することで年金受給年齢を後ろ倒しにする
3)退職金や貯金を安全性の高い投資商品に投資する
といった具合です。
老後生活費の計算方法
老後生活の支出を見積もる際は以下のような方法で考えます。仮に退職前の月の生活費が30万円とすると、
1)夫婦とも健在である場合
①退職前生活費30万円×0.7・・・21万円
2)どちらか一方のみの場合
②退職前生活費30万円×0.5・・・15万円
3)月額を年額に直すと
①21万円×12・・・252万円
②15万円×12・・・180万円
仮に夫婦同年齢で65歳で定年を迎えて平均寿命まで生きると考えて試算すると
1)男性平均寿命80歳まで夫婦で健在
(80歳ー65歳)×252万円・・・3780万円
2)81歳以降は女性のみ平均寿命86歳まで健在
(81歳ー86歳)×180万円・・・900万円
3)合計すると
3780万円+900万円・・・4680万円
相当な金額になることがわかります。
ちなみに生活保険文化センターの2019年調査によれば夫婦2人で老後生活を送るにあたって
・最低限度の生活水準を維持するには・・・221,000円
・ゆとりある生活をするためには・・・361,000円
必要であるという結果が示されています。
まとめ
3大必要資金は知って備えることが大切
上記にあるように、「教育費」「住宅購入費」「老後資金」という三大必要資金と呼ばれるものには大金が必要であることがわかります。
ただ、何も知らず漠然とそこへ飛び込んでいくのではなく、事前にどのくらいの金額が必要か調べ、自分が準備できる金額を考えて、さらに借入や補助金など、助けてもらえる制度を複数知っておけば、慌てることなく最適な資金の使い方や買い物ができるようになると思います。
必要資金とは言え、老後資金以外の2つについては生きる価値観によっては必要とまでは言えません。
子供を作るよりも夫婦2人がとにかく余裕をもって生活すること、住宅は購入せず実家で同居し続けるなどして、とにかく人生を豊かにすることに資金をつぎ込むのも一つだと思います。
ただ、知識を持っておくことは資金を準備するよりも前に大切なことであると思っています。
以上『人生の三大必要資金』についての復習になります。
本日も勉強お疲れさまでした。
人生を変える「習慣化の力」とは。
たまには読書の話をしたいと思います。
今回は『習慣が10割』という本です。習慣といっても運動や勉強などの良い習慣もあれば、タバコやお酒といった悪影響を及ぼす悪い習慣があります。
良くも悪くも『習慣』は人生を変えてしまう力があります。
ならば”良い習慣”を身に付けて人生をもっと豊かなものにしたいと人は思うものです。
そして実は”習慣化”は簡単にできます。その具体的なプロセスと成功の実例が詰まっており、「何かを続けることが苦手だ」という人の人生を変えてくれる可能性がある1冊です。
自分を作り上げたのは自分である
「人に能力の差はなし、あるのは習慣の差だけである」
作中にある言葉ですが、本の核心を突いた言葉ですね。
勉強のできる人とできない人、運動が得意な人と苦手な人、仕事で結果を出す人とうまく行かない人、その差は能力ではなく過去の習慣にこそ差があるということです。
勉強をコツコツ続けてきたか、仕事の場合は人に笑顔で接するよう心がけてきたか、運動は毎日練習し続けてこれたか、このような習慣の差が現在の結果として現れています。
”潜在意識”が習慣を作る
人は五感から入ってくる情報を繰り返し何度も受け取ることで脳の奥深くに"潜在意識"として根付きます。
この"潜在意識"に無意識のうちに反応し、行動が操られ、それこそが習慣になります。
言葉で子供の人生が変わる
物心ついたころから「あなたはダメな子」、「うまく出来ない子」なんていう声掛けをすれば、その言葉は子供の脳にしっかりと焼き付きます。
やがて潜在意識として根付いたその言葉は「私は何をしてもうまく行かない」という刷り込みを行い、子供の行動となって現れてきます。
親の言葉一つで子供の人生が大きく変わる、ということです。
習慣の作り方
何かを始めても続けられないと悩む人は多いと思います。そこで実例をもとに習慣化
のコツを探っていきたいと思います。
電話をかける営業マン
落ちこぼれ営業マンがいました。
彼の会社は売り上げに応じた給料のため、収入がほとんどありませんでした。
現状を打開するために彼は「1日10件のアポ取り電話をかける」と決めたそうです。
メールを真剣に書いた営業マン
また別の営業マンの話です。
こちらの彼は「お客様や出会った人に真剣に書いたメールを送る」と決めたそうです。
まとめ
「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」
心理学者ウィリアム・ジェイムズの超有名な言葉です。
「仕事がうまくいかない」、「成績が良くならない」となかなか成功に至らなくて悩む人は多いでしょうし、私も人生成功してるとは到底思えません。
しかし今日から何か一つ、例えば「毎日10分間はFP3級の参考書を開く」という約束を自分として、それを守り続ければ人生も大きく変化していくかもしれない。
ポイントは「守れる約束」で「具体的である」ことです。
「毎朝10キロ走ろう」よりも「朝6時に起きてウエアに着替えて外に出よう」です。
「ダイエットがんばろう」よりも「夜8時以降の間食をやめよう」です。
また、そこまで壮大に考えず、”体や心に良い影響を与える習慣を身に付けて健康に生きるための教科書”くらいに考えて一度読んでみることをお勧めします。