給料アップで万歳?『賃上げ税制』
来年度の税制改革の焦点となっているのが、企業が従業員に支払う賃金を上げるなど一定条件を満たせば法人税が減税される「賃上げ税制」です。FP3級試験とは関係ありませんが、私たちの生活には関係あります。
「賃上げ税制」の中身
「一定額以上、従業員の給料あげたら法人税を下げてあげるよ」という制度です。
つまり見た目には従業員は給料が上がって万歳、企業は法人税が下がって万歳、という感じでしょうか。まぁ企業側は増えた人件費以上に減税効果があれば初めて万歳といえるわけですが。
あまり歓迎されている様子がない
従業員は給料がアップして、企業は税金が安くなると良いことばかりのように見えますが、さほど歓迎されている制度ではないようです。
改革の奥にあるものを見る力
制度の表面だけ見れば企業は減税、従業員は給料アップ、一体どこに反対する理由があるんだろうと思う人もいると思います。
しかし先に上げたように、日本には65%の赤字法人があり、法人税を支払っている企業の方が少数であること。給料の支給額が上がっても、その分源泉徴収される税金や社会保険料の支払い額が増えることによって手元には給料が増えた実感がわかない。
「まさかこれって、我々一般人のためになってないのでは?」と表面上の文言に覆い隠された本質を見抜く力。それが次の選挙の時にしっかり自分の意思を反映させる基礎になります。
庶民がもろ手を挙げて歓迎するような政策はまずしないだろうと、いつでも懐疑的な目線は持ち続けましょう。自分の身を守れるのは最後は自分だけです。
今日もお疲れさまでした。