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いくら収めている?『所得税』の計算方法。

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 今回は『所得税』とその計算方法です。

自分の所得でやってみたい「所得税計算」

 自分が所得税をいくら払っているかは源泉徴収票を見れば一目瞭然ですが、せっかく勉強したのだから計算してみたくなるのは自然の理。計算手順は以下の通りです。

 ⅰ)自分の所得を10種類の所得に分け所得金額を計算
   
   ここで心折れますね。分類も一苦労。

 ⅱ)各所得金額を合算。課税標準を計算。

   課税標準は所得金額のことですね。

 ⅲ)課税標準から所得控除を引いて課税所得金額を計算。

 ⅳ)課税所得金額に税率を掛けて所得税額を計算

 ⅴ)所得税額から税額控除を引いて申告税額を計算

 複雑ですよね。所得税額が算出されてからもうひと段階あるとか。。。この手間を省いてくれる会社の年末調整は、そういう意味では大変ありがたい制度ですね。

それでは『所得税』についての復習です。

税金の種類

 一口に税金と言っても、身近なもので消費税や所得税、住民税など多種多様な税金がありますが、大きく分類すると以下のようになります。

”納税先”と”納税方法”で分類

 納税先、つまりどこへ納めるかによって、大きく2つに分類されます。

 一つは納税先が”国”である国税。もう一つは納税先が”地方自治体”である地方税です。さらにそこから納税義務者が直接納税する「直接税」と納税義務者と納税者が異なる「間接税」に分けられます。このうち『所得税』は納税義務者である所得を得る人が”直接国へ納税する”ため、国税「直接税」になります。

源泉徴収という制度

 所得税は直接税ですが、給料をもらってそこから所得税を払いに行きました、なんていう人はいないと思います。日本の企業では基本的に「源泉所得税」として、毎月の給料から企業が天引きし、代わりにまとめて納税しています。あくまで給料をもらった人のお金から税金を支払っているという構図ですから、”直接”税です。

 給料から天引きすることを源泉徴収といいます。住民税も源泉徴収によって支払われています。給料から差し引かれているものとして”社会保険料”があり、まとめて”源泉徴収されている”という人がいますが、源泉徴収は税金に限った言葉ですので、混同しないようにしましょう。

所得税』について

 個人が1年間(1月1日~12月31日)に得た”所得”に対してかかる税金です。

”所得”

 つまり年収に対してかかる税金なのか?

 所得=収入ではありません。”所得”とは”個人が1年間に得た収入から必要経費を差し引いた金額”です。必要経費とはいわゆる”給与所得控除”などの各種控除額のことですね。

 また収入ではあっても非課税のものが以下になります。
 
 ①社会保険の給付金
 ②月額15万円まで通勤手当
 ③30万円超の貴金属を除く生活用動産の譲渡による所得
 ④身体の傷害を起因とする生命・損害保険の保険金
 ⑤資産の損害を起因とする損害保険の保険金 

所得の分類

 所得は何から得た所得かによって以下の10種類に分類されます。

 ①利子所得 ②配当所得 ③不動産所得 ④事業所得
 ⑤給与所得 ⑥退職所得 ⑦山林所得 ⑧譲渡所得
 ⑨一時所得 ⑩雑所得

 多くの人に関係があるのは①利子所得と⑤給与所得、⑥退職所得あたりですね。利子所得は預貯金の利息がありますし、給与所得はいわゆる給料です。退職所得は退職時の退職金などですね。

所得によって課税の方法が違う

 上記10種類の所得がありますが、所得によって課税方法がことなります。課税方法は以下の2つに分類されますが、①利子所得や⑧譲渡所得のように何によって得られた所得かで課税方法がことなるというものもあります。ひっかけ問題に気を付けましょう。

総合課税

 
 上記の各所得は原則として合算されて課税されます。これを”総合課税”と呼びます。つまり「利子所得の所得税額はこれ、配当所得の所得税額はこれ、、、、」ではなくて、「利子所得と配当所得と不動産所得と・・・・所得を足した金額に対する所得税がいくらです」、という具合になります。

 ①②③④⑤⑧⑨⑩とほとんどの所得が総合課税になります。ただ、①利子所得の預貯金の利子、特定公社債の利子や収益分配金は分離課税となります。また⑧譲渡所得も土地、建物、株式の譲渡で得た所得は分離課税の対象となります。

分離課税

 ほかの所得と分離して、単体での課税となります。分離課税は所得を得た人が自分で税額を申告する申告分離課税と所得から税額が天引きされる源泉分離課税があります。

 ⑥⑦が基本的に分離課税となる所得ですが、①⑧の一部も分離課税の対象になります。

以上、『所得税』の基本でした。

 参考書も『タックスプランニング』へ入り、後半戦スタートです。税金を知ることは自分の身を守ることにつながりますのでしっかり学んでいきたいと思います。

 今日も勉強お疲れさまでした。明日も頑張りましょう。


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