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『債券』2つのリスク

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 金融商品の一つ『債券』は国や地方自治体、企業が投資家からお金を借りた時に発行する借用書のようなものです。投資先としては利回りは低いですがリスクも引くく、ポートフォリオの守備力を上げる金融商品の一つという印象です。しかし債券にもリスクはあります。そのリスクについてFP3級の範囲内で復習しておきます。

価格変動リスク

 市場金利の変動によって債券価格が変動するリスクです。金利変動リスクとも定義できますね。

市場金利が上昇すると

 債券価格は下落します。金利が上昇するということは資金需要が高まっています。つまり債券を売却して資金を回収するという動きをします。

 債券価格が下落するということは相対的に債権の利回りは上昇します。利率がそのままであれば価格が安いほうが利息の占める割合が大きくなります。

市場金利が下落すると

 債券価格は上昇します。資金需要が下降する局面です。行き場を求めて資金は債券などの投資へ流れます。

 債券価格が上昇すると債権の利息の債券価格に占める割合が小さくなりますので、債券利回りは下落します。債権の需要が増えている状況では少なくとも金利より債券利回りが上回っていれば資金は債券に流れますよね。債券購入のタイミングを誤れば痛手を受けるのはこの場面だと思います。

信用リスク

 債券というのは先に書いた通り”借金の借用書”なわけです。したがって、お金が返してもらえるのなら安心ですが、当然貸し出した先が経営不振で元本や利息の支払いが遅延したり、最悪支払われない可能性もあります。これらを「デフォルトリスク」債務不履行リスク」と呼びます。

 ”デフォルト”という言葉はニュースなどで聞きます。少し前であればギリシャやイタリア、スペインなどがデフォルト危機だと大騒ぎしていた時期がありました。つまり財政破綻によって発行した国債が紙屑となり、国債を購入した、つまり国にお金を貸した人々は元本と受け取れるはずの利息が消え去るわけです。また近々では中国の不動産開発大手の「恒大集団」が世間をにぎわせています。期日ギリギリの利払いによりデフォルト回避、なんてニュースが毎月出ています。つまりここまで読んだ人は恒大集団のニュースを一つ深く読めますね。

信用リスクの目安「格付け」

 信用リスクを図る目安として格付け機関が設定する債権の「格付け」があります。表記は「AAA(トリプルA)」などのアルファベットで、AAAが最も信用が高く(=リスクが低く、債券価格は高く、利回りが低く、)、Dへ向かって信用が低く(=リスクが高く、債券価格が安く、利回りが高く)なっていきます。「BBB」以上を投資適格債とし、「BB」以下をハイ・イールド債(ジャンク債)と呼ばれます。つまり危険な投資ですよ、ということです。

 有名な格付け機関にはアメリカの「ムーディーズ」や「S&P(スタンダード&プアーズ)」があります。これら格付けと格付け機関がどんな機関か、どれほど信用できるのかはおすすめの映画がありますのでぜひどうぞ。

www.amazon.co.jp


 日本でいうところの”リーマン・ショック”の引き金となった投資銀行リーマン・ブラザーズ”の破綻までを描いた作品です。専門用語が多く少し勉強もいりますがとても面白いです。サブプライローンとは、ジャンク債とは、格付け機関の格付けの信用度は、など金融リテラシーを高めてくれる映画でもあります。

まとめ

 『債券』は国や地方公共団体、企業へ資金を貸し出すことで発行される借用書であり、FP3級では2つのリスクについて覚えておく。

 1.価格変動リスク(金利変動リスク)

  ①市場金利の上昇→債券価格下落→債券利回り上昇
  ②市場金利の下落→債券価格上昇→債券利回り下落

 2.信用リスク(デフォルトリスク)

  ①利払いや元本払い戻しの遅延、不履行
  ②信用を測る「格付け」
  ③「BBB」以上が投資適格債


 FP3級の復習ですが、これは債券への投資を始める入門編といっても過言ではないですね。以上、『債券』2つのリスク、でした。明日も勉強頑張ります。
  


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