これで景気がわかる?景気動向指数について。
現状の景気と将来の予測が立てられる?
先に復讐した『GDP』が経済の成長度合いを測る指標になるのに対して、『景気動向指数』は経済の現況を評価し、将来を予測する指標になります。経済ニュースを見てても色んな数値があり、漢字がつらつら並んだテロップを見たことがあると思います。その指数一つ一つが何を示しているのか、FP3級の参考書レベルに沿って、ただ少し深く調べて復習します。
景気動向指数
景気動向指数は景気に先行する「先行指数」、ほぼ一致して動く「一致指数」、遅れて動く「遅行指数」があり、これらの総称ということになります。景気動向指数は”内閣府”が”毎月発表”しています。つまり景気動向指数がどうのこうのを述べるよりも、例えば「今日ニュースにあった新規求人数が伸びてたから、この先経済がよくなるかもね。」と話すほうが、”知ってるヤツ”感が出ますね。それぞれの指数の概要については以下の通り。
先行指数
景気動向指数の一つで将来の景気動向を先取りして動く指数として、将来を予測する指標となります。先行指数は12種ありますが、主なものは以下の3つ。
新規求人数
新規求人数が増えるということは企業が働き手を求めている、つまり仕事が増えてくるということを示しており、結果経済は上向いていると判断できます。逆に将来に不安があるようなら企業は当然採用活動を控えるわけですから、求人数は減少します。
指数名については仰々しく漢字が並んでいますが、読んで字のごとく捉えて考えれば、そうも難しいものではありません。
新設住宅着工床面積
新しく家が沢山建てばこれから景気が上向いていくはずだ、という指数です。当然売れる見通しがあるからこそ、住宅販売会社は家を建てますし、家を買おう、建てようとする人は景気が上向けば仕事がうまくいき、給料も上がりローンの返済も問題なし!という気持ちになります。
実質機械受注
モノが沢山売れるようになれば、当然それを作る企業は工場などに設備投資をして、需要にこたえるべく生産力の向上を図ります。この指数が意味するところはそこで、企業が機械の購入に積極的になっているということは、これからの需要を見越している。つまり景気が上向く、伸びていく証拠だ!というロジックです。
一致指数
一致指数は景気に対してほぼ一致した動きを示す指数で、景気の現況を評価、把握するのに用いられています。現在は9つの指標があるとのことですが、主なものは以下の通り。
ちなみに景気動向判断には一致指数が使われます。当然ですね。
鉱工業生産指数
あまり馴染みのない言葉ですが、鉱工業製品の今の製造量を表す指数です。まさに"今"生産されているモノです。鉱工業製品て何?というところですが、ざっくり言えば工場で作られてるもの全般って感じです。食料品なんかも含むみたいです。
まさに今の生産量、景気を表してる指数って感じです。
遅行指数
読んで字のごとく景気に遅れて動く指数です。先行指数や一致指数で判断した景気動向を最後ダメ押し確認となる指標です。例えば上記2指標に続き景気回復の兆しを示せば、この回復はホンモノだ、となるわけです。6指標ありますが、主なものは以下の通り。
家計消費支出
いわずもがな、消費出が増えたというのは家計の収入が上がったことを意味します。回りだしたお金が皆さんの家計に加わるのはサイクルの後半です。なので遅れて現れる指標となります。
CIとDI
CI(コンポジット・インデックス)
景気変動のテンポや大きさを把握するための指標。上記のような指数の変化率を複数合体したような指標で、基準となる年を100として、CI一致指数(一致指数で構成)が100より大きくなるときは上昇局面で変化の大きさでテンポを図ります。CI一致指数の動きと景気の転換点はだいたい一致します。
DI(ディフュージョン・インデックス)
景気の各経済部門への波及度合いを表す指標。DI一致指数は、景気拡張局面では50%を上回り、後退局面では50%を下回る傾向があるされています。
従来はDIを中心に発表されていたそうなんですが、現在はCIが中心になっているそうです。全体の景気を知るためには確かにCIに注目したいですが、景気の良し悪しは業種などでも異なることはあると思うので、どちらの指標を知ることがベストなのか判断の分かれるところのように思いますね。
総評
以上、ファイナンシャルプランナー3級レベルでの景気動向指数について、でした。これだけでもニュースや新聞に漢字が列挙されても怖じ気付くことなく、なんならその指標の示すものがなんなのか、今の状況は数字の裏付けがあるものなのか、少しでも正しいものの見方と判断に繋がるのではないのかなと思います。
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